2012.04.16

筑波連山完全縦走

入学式に合わせるように咲き乱れた桜も終わり、いよいよ近くの山にも春が訪れようとしています。
そこで、近所の山といえば僕らもよく知る「筑波山」とその周辺の山々。
筑波山は知っていても、周りの山の名前はわからない…。それが普通です。

子供の頃から、筑波山に登るたび「あの山は何という山なのかな?名前付いてるのかな?」と、ちょっと気になっていました。

筑波山系それぞれの山はすべて登ってみたけれど、通しで歩くとどんな感じなのかな?
一帯は「関東ふれあいの道」として整備されているということなので、出かけてみることにしました。

午前3時半起床。
前日の仕事疲れも抜けないまま、一路JR岩瀬駅へと向かう。

今日は行程が長いので、昼食をゆっくり摂る時間がない。
歩きながらでも食べられるように、おにぎりやパンをザックに仕込み荷物も最軽量とする。

調べたところによると、全行程は30kmとも35kmともされている。
途中、長い舗装路(林道)歩きもあるが、そこをショートカットする非公式な登山道もあるようだ。

マイカーをデポした岩瀬の駐車場には先客があった。途中でその持ち主であろう登山者と出会う。
どうやら道を間違えたらしい。
彼は少々戻ってきて登山道へ入っていった。

しかし、そこはほとんど歩かれていない様子で踏み跡もはっきりしない状態だった。
彼を心配したが、林道に沿っているので方向さえ間違わなければ問題ないと思い先へ進む。

僕の選択したルートはここから先の林道をショートカットする怪しげな登山道だった。
きつい藪同然の道や足場の悪い場所を抜けていく。

なんとか20kmを歩き終えていよいよ最後の筑波山へと取り付く。
どこのルートを選ぶかで難度は異なると思う。

僕の選んだルートはもちろん極力林道を避けて通る非公式な登山道だった。

この時点で朝方出会った彼にかなりのアドバンテージをつけて先行していた。
筑波山へ取り付いてからの登山道はかなり荒れていて、踏み跡はわずかにあるもののかなり笹に覆われていた。
くねりまくった林道も荒れ放題。
林道を避けるように直登してゆく。
崖といえるような山肌に虎ロープや鎖がぶら下がっている。

やばい。ツラくなってきた。

なんとか直登して林道に出る。
エネルギー切れしてしまったので、切り株に腰掛けザックの中でグチャグチャになったパンを食す。

残り高度470m。
林道を経由して目的の登山道へ向かう。
すると一台の車両が駐車されている。
すぐ脇に道が付いているようだ。
通り過ぎるが、どうしても気になって戻る。
位置を確認しながら上り詰めていくと、「かたくり」の群生地が現れた。

写真を何枚も撮りながら歩く。
上へ詰めていくと、またもや道が荒れてきた。
やがて正規のルートと合流し、山頂を目指す。

たどり着いたそこには、朝方の彼が立っていた。
彼の通ったルートを聞くと、林道を多用したらしい。
つまり僕があえいでいる間に、彼はガンガン林道を登ってきたということ。
かなり驚いたが、なるほど林道歩きの方が距離があっても速いということが分かった。

それにしても長い距離だった。