2002.09.07

自転車で激走!400km

全国の「よってらっしゃ〜い」ファンの皆様、お待たせいたしました!
当店名物の荒修行、根気と我慢を極めてこそ立派な美容師と認められるはず。
強靭な肉体と強固な意志は、厳しい過当競争に勝つ為に必要なればこそ。
ならば貫いて見せようぞ!

な〜んちゃって(^^ゞ
ってな訳でいよいよ実行の時が来ました。本当は、もう少し涼しくなってからやるつもりでしたが
天気が2日間安定しているようなので、急きょ実行となりました。

ルートは、土浦・水戸を抜け海沿いの国道6号を仙台まで走り
その後国道4号に入って一関を目指すというもの。
総走行距離は401kmに及ぶ。

1:前日は早めに床に着いたものの、1時半には目覚めてしまう。
ま、時間にゆとりがあるのは良い事かな??
前回200km走った時に膝が痛くなってしまった為、今回はスタートオイルで丹念にケアをしておく。
2:準備完了!光っているのは反射素材。
ナイトランになるので安全対策には万全を期すべし。画像はセルフタイマーにてシャッターを切る。
3:今回の装備は、大型のサドルバックとリュックの他に、輪行袋を携帯する。電車に乗せる際必要であるとともに、非常時やリタイアする場合にも絶対的に必要となる。 4:当然ながら、あたりは真っ暗である。
スタートは2日の午前2時11分となった。
とりあえず、今日中に頑張って距離を稼ぎ、翌日を楽なものにする作戦だ。出来れば仙台の伯母宅に寄りたい。
5:本日のご来光はひたちなか市。今日も暑くなるとの予報。しかしながら、涼しいうちに都市部を抜けられて良かった!通勤の混雑も危険を伴うのでとにかく水戸を超えるまではスピードを上げた。 6:こんな風に路側帯がしっかりしていると、かなり楽に走れる。
歩道を走らないのは、かえって危険だから。
車の出入り、巻き込み歩行者の急な動きなど神経が擦り減る。
7:77km地点。
那珂町でコンビニ休憩を取る。ボトルに水を継ぎ足し、ウィダーのエナジーゼリーを摂取。よし、これで2時間キープだ。
気温が上がり始める。
8:海が見えてきた。
ずっと車ばかり見てきたので、ちょっと嬉しい。今回は良く足が回る。膝を冷やさないようにしたのが良かったらしい。暑いのだが、膝頭は風が当たり冷たくなるのだ。
9:県北に来ると、山並みが断然多くなる。
のどかな風景だ。
空も青々していて爽快な気分である。
これで車の排気ガスがなければ更にいいのだが…。
10:116km地点。
疲れが出始めるのと暑さが厳しくなるのが同時にやってきた。
他人に見られても平気になってくる。疲れ始めると人間どうでもよくなるらしい。
11:二つ島。
いや〜良い景色だ。
思わず道路の反対側に渡るが、車が途切れず5分以上待った。
のんびりしたいが、先を急ぐ事にする。
12:福島県いわき市。
勿来海岸である。
今日は台風のうねりが届いており、波が高い様子。いつもならサーファーが多いこのあたりだが、ほとんど見かけなかった。福島の波はヘビー級なり。
13:山並みが海岸線付近まで迫ってくる。
アップダウンが多くなる。足を使い過ぎないように、ペース配分を考えて走らなければ。
若者チャリ男が一気に抜き去ったが、挑発に乗らなかった。俺は先が長いんだから…。
14:当然トンネルも多くなる。こんな所どうやって走るんじゃ!?
尾灯点滅で、一気に抜ける事にする。
車の音が恐怖心をあおるように迫ってくる。
が、いくつもくぐるうちに慣れて来た。
15:中には工事中のトンネルもあった。
無線でやり取りしながら、完全に上下線を止めてくれた。深く会釈をしながら全開で通り過ぎる。中には、「バイク通過〜」なんて言っちゃうおじさんもいたよ。
16:もうどのくらい昇り降りしただろう…。
頂上でたまらずへたり込む。“参った”感じを出してみた。
デジカメをセルフタイマーにし、転がるように離れる。見られると恥ずかしい。
17:突然煙突が2本ニョキリと生えてきた。
広野の火力発電所である。それにしても、いわき市はでかかった!
なかなか抜けられなくて、地図を見たらやっぱりでかかった。
18:楢葉町に道の駅を見つけた。
温泉マークにつられてよろよろと、吸い寄せられる。結局、湯に漬かる事に…。この場合暖めすぎると筋肉に悪いので短時間しか入れなかったが、良い気分転換になった。
19:ひたすら走り続け、宮城県に入ると岩沼市で6号国道が終わる。
東京から340km地点であった。
先が見えてきたのでホッとする。
20:本日の日の入りは宮城県名取市。もう身体はボロボロ、尻を始めいたるところが悲鳴を上げている。
とにかく仙台まで行こうと思う。ここからが修行というもの…!?
21:やった!来たぞ仙台だ!今日はこの街で身体を休めよう。
しかし、交通量は異常に多く、安易に車道を走れない程。車道・歩道を織り交ぜながら、仙台駅を目指す。
22:伯母のことを驚かせた後、近くのビジネスホテルに身を寄せた。「へ〜結構安いじゃない。」安堵感でいっぱいになる。
とにかく変な時間に着かなくて良かった。
23:一般的な室内。
本日の走行距離
310km。
荷物を放り投げ、シャワーを浴びると…
「ひぇ〜」と声が出た。
24:サッパリして外へ出る。食事らしい物を口にしていなかったので、うまい物を食べようと思ったが、何故かラーメンだった…。
胃が変で味が良くわからなかった。
25:3日午前3時起床。自転車を分解して室内に保管した為、組み上げることから始める。意外な程人がうろついているので驚いた。
身体が興奮しているのか、良く眠れなかった。
26:仙台市内を暗いうちに抜けないと、また昨日のように人ごみや膨大な車の量にやられてしまう。
それにしても涼しい。
22度との表示があった。さすが東北。
27:道が狭く、トラックが多い。彼らも都市部を早く抜け出したいのだろう。しばらくこんな道が続き、神経が参る。路面もガタガタで、振動が身体に響く。 28:霧が深いのは、日中と夜の温度差が激しいから。肌寒いほどである。今日は90km程走ればいいので、だいぶ気が楽だ。この分だと帰りの新幹線もいい時間帯に乗れそうだ。
29:本日のご来光は、宮城県三本木町。
今日も天気に恵まれ、いい形で終わることが出来そうだ。
このあたりに来ると、面白い看板や店名が多い。いや、こちらの人は普通なんだろう…。
30:古川市。最後のゴンビニ休憩である。
入口が階段状になっているのは、雪対策?
今回クオカードを利用し、ジャリ銭をなるべく持たないようにした為、支払いがだいぶ楽だった。
31:妙に甘い物が食べたかった。シュークリームなんぞをたしなんでみる。本当は砂糖などの単糖類は、血糖が急に上がってガクンと落ちやすいので、アスリート達はあまり食べない。まあいいか…。 32:県境付近になると益々アップダウンが多くなる。というよりも登って行く感じ。
100回位坂を登り降りしたと思う。一関まであと何キロの看板が出るたびもう少し…とつぶやくのであった。
33:やったぞ!
岩手県一関市。
目標完遂!
自然に笑みがこぼれる。心の中で大笑いしている。他人が見たら、とても変だ。しかしそんな事はよもや関係ない。さあ駅までウイニングランだ!
34:一関駅。
本当に新幹線が停車するのか疑いたくなるような小さな駅。
総走行距離、
401.31km。
午前8時24分到着!
…終わった。
35:自転車をばらす。
輪行袋に詰め、人目もはばからず着替える。
見知らぬ人が話し掛けてくる。
「そりゃ、折りたたみ自転車かぁ?」
ちょっと違うが…。
走った距離を聞くと、のけぞっていた。
36:新幹線のホーム。
薄手の軽い短パン・Tシャツしか持ってこなかったので、少々みじめだが、今はそんな事は関係ない。
達成感で一杯なのである。
37:MAXやまびこ。
2階建ての車両である。うわ〜こんなのに乗るのは初めてだ!
自転車を持っているので、一番後ろの席が空いているか心配だ。
38:無事最後尾をゲット!ここに自転車を押し込む。これがまたうまい具合にピッタリなんだな〜。お土産に駅で買ったつまらない品と駅弁を紙袋一杯に詰め込んだ。
ゆっくりと居眠りを決め込む。

400km走破…やっぱり辛いものでした。
しかし、やり遂げるという事は一つの自信につながるはずです。
観光する訳でもなく、走り切ったらとんぼ返りするなんて
なんて面白くない無意味な旅でしょう…?
いやいや、いいんです。自己満足ですから…。

走行データ
走行距離 401.31km
乗車時間 16時間14分
所要時間 30時間13分(宿泊含む)
最高速度 67.3km/h
平均速度 24.7km/h

この記録を認定する機構があるんです… 

こちらが僕が頂いた認定証です。
ブルベという名称で、長距離ツーリングを認定する団体があるんです。
登録し、一定基準を満たして申請すると記録として扱われます。
こちらが認定章です。毎年かたちを変えて達成者に配られます。
いろいろなカテゴリーがあり、最高峰は1200kmを90時間で走る世界大会があります。